窃盗罪で逮捕されたらどうなる?示談金の相場と弁護士に依頼すべき理由 |福岡で弁護士が刑事事件(示談交渉)をスピード解

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窃盗罪で逮捕されたらどうなる?示談金の相場と弁護士に依頼すべき理由

はじめに

万引き、置き引き、スリ、車上荒らし——これらはすべて「窃盗罪」に該当する犯罪です。窃盗罪は、刑法犯の中で最も認知件数が多い犯罪類型のひとつであり、日常生活の中で誰もが当事者になり得る身近な犯罪といえます。

「たかが万引きで大事になるはずがない」と考える方もいるかもしれません。しかし、窃盗罪は決して軽い犯罪ではなく、逮捕・勾留され、起訴されれば前科がつく可能性があります。一方で、早期に適切な対応をとれば、不起訴処分を得られるケースも少なくありません。

本コラムでは、窃盗罪で逮捕された場合の流れ、示談金の相場、そして弁護士に依頼すべき理由について詳しく解説します。

窃盗罪とは

窃盗罪は刑法第235条に規定されており、「他人の財物を窃取した者」に適用されます。法定刑は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

窃盗罪が成立するためには、他人の占有する財物を、その意思に反して自己または第三者の占有に移すことが必要です。また、不法領得の意思、すなわち権利者を排除して他人の物を自己の所有物として経済的用法に従い利用・処分する意思が求められます。

窃盗罪に該当する代表的な行為としては、店舗での万引き、電車内でのスリ、駐輪場での自転車盗、他人の住居に侵入しての金品の持ち出し、職場での金銭や備品の持ち出し、置き引きなどが挙げられます。被害額の大小にかかわらず、他人の財物を無断で持ち去れば窃盗罪が成立し得る点に注意が必要です。

窃盗罪で逮捕された後の流れ

逮捕から勾留まで

窃盗罪で逮捕されると、まず警察署で取調べが行われます。警察は逮捕から48時間以内に、被疑者を検察官に送致するかどうかを判断します。検察官に送致された場合、検察官は24時間以内に勾留請求を行うか、釈放するかを決定します。

勾留が認められると、原則として10日間、延長を含めて最大20日間の身柄拘束が続きます。この間に検察官が起訴・不起訴の判断を行います。逮捕から起訴・不起訴の判断まで、最大で23日間にわたって身柄を拘束される可能性があるのです。

起訴された場合

検察官が起訴を決定した場合、正式裁判または略式命令のいずれかの手続きに進みます。略式命令は100万円以下の罰金刑を科す場合に用いられる簡易な手続きで、法廷での審理は行われません。正式裁判となった場合は、公開の法廷で審理が行われ、懲役刑が科される可能性があります。

不起訴処分の場合

検察官が不起訴処分を下した場合は、前科はつかず、身柄が拘束されていた場合は直ちに釈放されます。窃盗罪では、初犯で被害額が少なく、被害者との示談が成立している場合には、不起訴処分(起訴猶予)となるケースが相当数あります。

窃盗罪における示談金の相場

窃盗罪の示談金は、被害額や犯行態様、被害者との関係性などによって大きく異なります。以下に、類型別のおおよその相場を示します。

万引き(被害額が少額の場合):被害額+5万〜20万円程度

コンビニやスーパーでの万引きで、被害額が数千円〜数万円程度のケースでは、被害品の買い取り(被害弁償)に加えて、迷惑料として5万〜20万円程度の支払いで示談が成立することが多い傾向にあります。ただし、チェーン店や大手小売店では、会社の方針として示談に一切応じないとするところも少なくありません。

中程度の被害額の場合:被害額+20万〜50万円程度

被害額が数万円〜数十万円程度の窃盗事案では、被害弁償に加えて20万〜50万円程度の慰謝料・迷惑料を支払うことで示談に至るケースもあります。職場での金銭の持ち出しや、知人宅からの窃盗などがこれに該当します。

高額被害・悪質な態様の場合:被害額+50万〜100万円以上

被害額が高額な場合や、住居侵入を伴う窃盗、計画的・反復的な犯行の場合には、示談金も高額になります。被害弁償に加えて50万〜100万円以上の慰謝料が必要となることもあり、被害額によっては数百万円規模の示談金となる場合もあります。

示談金算定のポイント

窃盗罪の示談金は、被害弁償(被害品の価額相当額の返還)と慰謝料・迷惑料の二つの要素から構成されるのが一般的です。被害品が手元に残っている場合は、まず被害品そのものを返還し、そのうえで慰謝料を支払うという形になります。

被害者の処罰感情の強さ、犯行の悪質性、被害者が受けた精神的苦痛の程度なども、示談金の金額を左右する重要な要素です。


弁護士に依頼すべき5つの理由

1. 早期の身柄解放を実現できる

窃盗罪で逮捕された場合、弁護士は勾留決定に対する準抗告や、勾留の必要性がないことを検察官・裁判官に主張するなどして、早期の身柄解放に向けた活動を行います。長期の身柄拘束は、仕事や家庭生活に深刻な影響を及ぼすため、早期釈放の実現は弁護活動の中でも優先度の高い事項です。

2. 被害者との示談交渉を代行できる

窃盗事件の被害者は、加害者に対して強い怒りや不信感を抱いていることがほとんどです。加害者本人やその家族が直接連絡を取ろうとしても、被害者が応じないケースが大半であり、場合によってはさらなるトラブルに発展するリスクもあります。

弁護士であれば、捜査機関を通じて被害者の連絡先を取得し、第三者の立場から冷静に交渉を進めることができます。示談交渉の経験が豊富な弁護士であれば、適切な示談金額の提示や、宥恕条項を含む示談書の作成もスムーズに行えます。

3. 不起訴処分の獲得に向けた弁護活動ができる

窃盗罪で不起訴処分を獲得するためには、示談の成立だけでなく、被疑者の反省の態度、再犯防止のための具体的な取り組み、家族や職場による監督体制の整備など、多角的な弁護活動が必要です。

弁護士は、これらの情状に関する資料を取りまとめ、検察官に対して意見書を提出するなどして、不起訴処分が相当である旨を説得的に主張します。こうした弁護活動は、刑事事件の実務に精通した弁護士でなければ効果的に行うことが難しい領域です。

4. 取調べに対する適切なアドバイスを受けられる

逮捕後の取調べにおいて、不用意な供述をしてしまうと、後の裁判で不利に働くことがあります。弁護士は、取調べに臨む際の注意点や、黙秘権の行使の判断、供述調書への署名の可否など、具体的かつ実践的なアドバイスを提供します。

特に、余罪が疑われるケースや、共犯者がいるケースでは、取調べへの対応が極めて重要になります。弁護士の助言なく取調べに応じることは、大きなリスクを伴います。

5. 再犯防止と社会復帰をサポートできる

窃盗罪は再犯率の高い犯罪として知られています。特に万引きについては、クレプトマニア(窃盗症)と呼ばれる精神疾患が背景にある場合もあり、単に反省を促すだけでは根本的な解決にならないケースがあります。

弁護士は、必要に応じて専門の医療機関や自助グループへの通院を勧め、再犯防止プログラムへの参加を支援するなど、依頼者の社会復帰を見据えた包括的なサポートを行います。こうした取り組みは、検察官や裁判官に対する情状立証としても有効に機能します。

窃盗罪の弁護で注意すべきポイント

余罪への対応

窃盗罪では、逮捕された事件以外にも余罪が発覚するケースが少なくありません。特に、万引きの常習犯や職場での横領的な窃盗では、過去の犯行について追及を受ける可能性があります。余罪が多数ある場合には、処分が重くなるおそれがあるため、弁護士と慎重に対応を協議する必要があります。

被害店舗が示談に応じない場合

前述のとおり、大手チェーン店やコンビニエンスストアでは、企業方針として窃盗犯との示談には応じないとしているところが少なくありません。この場合、被害弁償金を供託する、贖罪寄付を行うなどの代替的な方法で反省の意思を示すことが考えられます。弁護士はこうした代替手段についても適切に助言します。

常習累犯窃盗の問題

窃盗罪には「常習累犯窃盗」(盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律第3条)という加重類型が存在します。過去10年以内に窃盗罪等で3回以上、6か月以上の懲役刑に処せられた者が、さらに常習として窃盗を犯した場合には、3年以上の有期懲役という重い法定刑が適用されます。前科がある方は、この点について特に注意が必要です。

おわりに

窃盗罪は身近な犯罪であるがゆえに軽く考えられがちですが、逮捕・勾留による長期の身柄拘束、前科の付与、さらには実刑判決の可能性もある重大な犯罪です。一方で、適切な弁護活動を行えば、早期釈放や不起訴処分を実現できるケースも十分にあります。

逮捕されてしまった場合に最も重要なのは、速やかに弁護士に相談し、示談交渉や身柄解放に向けた活動を開始することです。時間が経てば経つほど対応の選択肢は狭まります。ご自身やご家族が窃盗罪で逮捕された場合には、一刻も早く刑事事件に精通した弁護士にご連絡ください。


※本コラムは一般的な法律情報の提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。具体的な事案については、弁護士にご相談ください。

この記事の監修者:弁護士 原 隆(福岡県弁護士会所属 登録番号52401)

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