学校教師が児童へのわいせつ行為で逮捕された場合の示談交渉 |福岡で弁護士が刑事事件(示談交渉)をスピード解

原綜合法律事務所 対応地域/福岡県及び近県(九州及び山口県)
弁護人選任検討の方専用の相談ダイヤル/050-7586-8360/【24時間受付・初回無料(加害者本人と親族のみ)】 メールでのご相談も受付中

学校教師が児童へのわいせつ行為で逮捕された場合の示談交渉

はじめに

児童へのわいせつ行為は、社会的にも非常に強い非難を受ける犯罪です。特に学校教師が行ったとなると、教育者としての立場や責任、信頼を著しく裏切る行為として、一層厳しい目が向けられます。児童へのわいせつ行為は、刑法上「強制わいせつ罪」「準強制わいせつ罪」「児童福祉法違反」「青少年保護育成条例違反」など、状況によっては複数の罪に問われる可能性があります。

こうした事件で逮捕・勾留されると、被疑者・被告人(以下、「被疑者等」と総称します)は職場や学校、地域社会などから厳しい非難を浴び、社会的・精神的なダメージを大きく負います。また、実際には無実を主張していても、逮捕された事実だけで職場からの処分や、周囲からの誤解を招く可能性も少なくありません。

弊所は刑事事件の示談交渉を得意とする弁護士事務所として、これまで多くの事件を扱ってきました。本コラムでは、教師が児童へのわいせつ行為で逮捕された場合の一般的な流れや示談交渉の重要性、示談を成立させるうえでのポイントなどを詳しくご説明します。

児童へのわいせつ行為と適用される可能性のある罪名

不同意わいせつ罪(刑法176条)

暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした等の場合や16歳未満の者にわいせつな行為をした場合は、強制わいせつ罪に該当する可能性があります。法定刑は6か月以上10年以下の懲役であり、罪としては重い部類です。被害者が児童である場合、犯罪の悪質性はさらに高いと判断される傾向があります。

青少年保護育成条例違反

都道府県の条例によっては、18歳未満の青少年との性的行為やみだらな行為が禁止されている場合があります。教師と児童という関係の場合、条例違反として処罰の対象になることもあります。

事件発生から逮捕・勾留までの流れ

  1. 通報・被害届
    児童本人や保護者、または学校関係者が警察に通報・被害届を出すことで捜査が開始されます。昨今は児童が直接警察に相談する事例も増えており、教師によるわいせつ行為は社会的関心も高いことから捜査が迅速に進む傾向があります。

  2. 任意の事情聴取・家宅捜索
    警察は被疑者に任意で事情聴取を行い、証拠品の押収や関係者への聞き取り調査などを行います。場合によっては自宅や学校での家宅捜索が行われることもあります。

  3. 逮捕・勾留
    事情聴取や証拠収集の結果、嫌疑が強まれば逮捕に踏み切られる可能性があります。逮捕後、警察や検察はさらに捜査を進め、勾留請求されれば最長で20日間勾留が続く場合があります。

  4. 起訴・不起訴
    勾留期間中または勾留後、検察官は起訴すべきか否か判断します。示談が成立しているか、被疑者が反省しているかなども不起訴処分(または起訴猶予)に影響を与える重要な要素となることがあります。

示談交渉の重要性

学校教師による児童へのわいせつ行為は、被害児童やその家族に非常に大きな心理的ダメージを与えます。示談交渉では、加害者側が誠意ある謝罪や適切な金銭的補償を行い、被害者の精神的負担を軽減するとともに、刑事処分の軽減を図ることが目的となります。とりわけ、次のような利点が考えられます。

  1. 不起訴処分・執行猶予・減刑の可能性向上
    被害者・保護者と示談が成立し、被害感情が和らぐことで、不起訴処分となるケースや、起訴されても執行猶予判決や減刑が見込める可能性が高まります。

  2. 被害者の心情ケア
    わいせつ行為を受けた児童は深い心的外傷を負いやすく、その家族もショックを受けます。示談交渉で誠意を示すことは、被害児童や保護者が必要とする支援や治療費の負担など、精神的負担の軽減につながることがあります。

  3. 事件の早期解決
    示談が円滑に成立すれば、検察の判断や裁判での争点が限定され、事件処理が迅速に進むことがあります。加害者としても、社会復帰や今後の人生設計を早期に見据えられるメリットがあります。

児童相手のわいせつ事案における示談交渉の特徴

児童相手のわいせつ事案は、被害者が未成年であるゆえに独特の配慮が必要です。保護者や家族の怒りや不安は非常に大きく、加害者が教師という立場であれば尚更です。示談交渉においては、以下の点が特に重要となります。

  1. 被害者側との接触は慎重に
    直接的な接触がトラブルを招く可能性が極めて高いです。示談交渉は、原則として弁護士を通して行うべきです。被害者・保護者を刺激する言動や、無理な要求は逆効果になります。

  2. 誠実な反省と再発防止策の提示
    わいせつ行為に対する謝罪はもちろんですが、児童を守る立場にあった教師として社会的責任を踏まえ、なぜ事件が起きてしまったのか真摯に向き合う姿勢が求められます。再発防止策(例えば治療やカウンセリング受診、指導監督体制の見直しなど)の提案が示談成立に寄与することがあります。

  3. 被害者の長期的なケアを考慮
    被害児童は心的外傷から長期にわたり苦しむことが少なくありません。その治療費やカウンセリング費用など、長期的に発生する可能性のある費用を示談金に含めるケースもあります。

  4. 社会的制裁と処分の厳しさ
    学校からの懲戒免職、教員免許の失効など、社会的に重大な不利益を受ける事例は多々あります。そうした処分の事実が示談にどう影響するかはケースバイケースですが、「既に重い処分を受けている」として被害者の処罰感情をある程度和らげる材料になることもあります。ただし、被害者側からは「それとこれとは別問題」とされる場合も多く、過度な期待は禁物です。

示談交渉における弁護士の役割

刑事事件において示談を円滑に進めるためには、弁護士のサポートが欠かせません。特に児童へのわいせつ行為というデリケートな事案では、被害者・保護者と直接話すことで余計な感情対立を引き起こす可能性が高いため、専門家を介した交渉が安全かつ効果的です。弁護士が果たす主な役割は以下の通りです。

  1. 示談方針の立案
    被害者や保護者の感情、犯罪行為の態様、本人の反省状況などを総合的に考慮し、どのような謝罪や金額提示が妥当かを検討します。

  2. 被害者側とのコンタクト
    弁護士が代理人として被害者側とやり取りを行うことで、直接対峙することによる摩擦を避けつつ、冷静な議論が行いやすい状況を作ります。

  3. 示談書の作成
    示談内容が合意に達したら、示談書を作成します。後のトラブル防止のため、示談書の文言は正確かつ法的に有効な形で作成する必要があります。

  4. 不起訴・減刑に向けた検察官・裁判所への働きかけ
    示談が成立すれば、その内容を捜査機関や裁判所に提出することで、不起訴や刑の軽減を目指した活動を行います。示談内容や被害者の処罰感情がどの程度やわらいだかを主張することは、法的手続き上、大きな意味を持ちます。

示談交渉の具体的な流れ

  1. 弁護士への相談・受任
    逮捕前でも後でも、わいせつ事案が発覚した時点で速やかに弁護士へ相談することが望ましいです。弁護士が事情をヒアリングし、今後の方針を決定します。

  2. 事実確認・証拠収集
    弁護士は被疑者の言い分を聞き取り、警察から得られる情報や関連証拠を精査します。事実関係を正確に把握しておくことが重要です。

  3. 被害者側へのコンタクト
    弁護士が被害者や保護者の代理人と連絡を取り、示談交渉の可否や条件を打診します。被害者側が示談に応じない意向を示す場合もあるため、その場合の方針転換も検討が必要です。

  4. 示談条件の協議
    示談金額や支払い方法、謝罪の方法、再発防止策の説明など、被害者側の要望や加害者の事情をすり合わせながら合意点を探ります。折り合いがつかない場合は交渉が長引くこともあります。

  5. 示談書の作成・調印
    合意に至ったら、示談書を作成します。示談書には示談金額や支払い期限、守秘義務などを明確に記載し、双方が署名捺印することが一般的です。

  6. 検察官・裁判所への報告
    示談が成立すれば、その事実を検察や裁判所に報告します。不起訴処分を求める意見書を提出する場合や、起訴後であれば量刑に関する情状を主張する上で示談書を提示します。

示談成立後の流れと注意点

不起訴・起訴猶予の可能性

示談が成立し、被害者が処罰を望まない意思を示している場合、検察官が不起訴(起訴猶予)とする判断を下すことがあります。ただし、わいせつ事件は社会的影響が大きいケースが多いため、示談だけで必ず不起訴になるとは限りません。被害の態様や余罪の有無、前科前歴などが総合的に考慮されます。

公判になった場合

起訴され、公判となった場合でも、示談が成立していることは情状面で有利に働きます。裁判所は被害者感情や損害回復状況を考慮するため、示談が量刑にポジティブな影響を与える可能性は高いです。ただし、被害が重大な場合や加害者に類似の前歴がある場合などは、示談が成立していても実刑となるケースがあります。

守秘義務や再発防止策の遵守

示談書には多くの場合、「第三者に情報を漏らさないこと」などの守秘条項が含まれます。また、加害者に課される行動制限や再発防止に向けた取り組み等についても記載されることがあり、これらを遵守しないと示談が破棄されるリスクや追加の損害賠償を請求される可能性もあります。

職場復帰や教員免許への影響

学校教師がわいせつ行為で逮捕された場合、勤務先からの処分は避けられないことが多いです。懲戒解雇や分限処分が下される可能性が高く、教員免許の取り消しに発展することも少なくありません。また、仮に免許が剥奪されなかったとしても、社会的信用を損なったことで再び教壇に立つのは極めて困難です。

示談はあくまで被害者との和解であり、雇用上の処分を免れるための手段とは位置づけが異なります。ただし、示談が成立し、不起訴処分となるなどの結果によって、懲戒委員会や教育委員会の判断がやや軽減される可能性はあります。もっとも、社会的制裁の観点から、逮捕後に教師としての立場を失うことはほぼ避けられない現実があるため、その後のキャリアや社会復帰についても弁護士や専門機関と連携して対策を講じる必要があります。

早期相談の重要性

わいせつ事件の場合、逮捕や捜査が進む過程で社会的信用を著しく損ない、精神的にも不安定になる被疑者が多くみられます。「まだ事件化しないのでは」「誤解だから説明すればわかってもらえる」と安易に考えると、捜査が本格化した段階で手遅れになる可能性があります。

早期に弁護士に相談することで、被害者との連絡方法や示談交渉の見通しを含めた戦略を立てられます。特に勾留中であっても、接見交通権により弁護士との打ち合わせは可能です。逮捕前でも疑いをかけられた段階で弁護士に相談することは、事態の深刻化を防ぐうえで極めて大切です。

弊所が提供できるサポート

弊所は、刑事事件、とりわけ示談交渉に強みを持つ弁護士事務所です。被疑者・被告人の方が置かれている状況を正確に把握したうえで、以下のようなサポートを提供しています。

  1. 初回相談の実施
    ご本人やご家族、関係者の方から事件の概要をお聞きし、今後の流れと見通しをできるだけわかりやすくご説明します。

  2. 被疑者本人のサポート
    逮捕後であれば、接見に赴いて状況を伺い、適切なアドバイスを行います。今後の取り調べ対応や言い分の整理も含めて、捜査官とのやり取りに関するサポートを行います。

  3. 示談交渉の代理
    被害児童の保護者やその代理人弁護士との交渉を全面的に引き受けます。誠意ある謝罪と適切な賠償を検討しながら、被疑者・被告人にとって少しでも有利な解決を目指します。

  4. 不起訴・量刑軽減に向けた活動
    示談成立後は、検察官へ示談書を提出し、不起訴や起訴猶予を求める意見書を提出するなど、刑事処分の軽減に向けた活動を精力的に行います。

  5. 再就職や社会復帰の相談
    わいせつ事件によって教職を失う可能性が高い場合でも、新たな職場を得るためのサポートや専門家との連携、カウンセリングの紹介など、再出発に向けた支援も可能な限り行います。

まとめ

学校教師が児童に対してわいせつ行為を行い、逮捕に至った場合、刑事処分のみならず、社会的信用や職、教員免許を失うなど非常に厳しい状況に追い込まれます。さらに、被害児童や保護者からの非難は避けられず、示談交渉も非常に困難を伴うのが現実です。しかし、逆に言えば、専門家のサポートを得ることで適切な対応を行い、被害者との示談を成立させることができれば、不起訴処分や量刑軽減に繋がる可能性があります。

わいせつ事件は被害者の心理的負担が大きいだけに、加害者側としては誠実な姿勢で謝罪と被害回復を図ることが重要です。教師としての立場を利用していた場合、その責任は一層重いと捉えられやすいので、捜査機関や裁判所に対しても反省や再発防止策を具体的に示す必要があります。また、示談が成立しても職場復帰や社会的信用を取り戻すためには長い道のりが想定され、場合によっては他業種への転職を含めた人生設計の見直しが迫られることも少なくありません。

弊所では、わいせつ事件に限らず刑事事件の示談交渉全般で豊富な実績を有し、一人ひとりの依頼者に合わせた最善策を共に考えてまいります。実際にお困りの方や、ご家族が逮捕された場合など、どの段階からでも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。早期にご相談いただくほど、示談交渉や不起訴の可能性など、有利に進められる選択肢が広がります。

弊所は刑事事件の示談交渉を得意とする弁護士事務所として、依頼者に寄り添った対応を心がけております。学校教師が児童へのわいせつ行為で逮捕されてしまった場合でも、示談交渉や刑事手続きの見通しを含め、あらゆる可能性を慎重に検討し、最善の解決策を模索いたします。お困りの際には、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。

この記事の監修者:弁護士 原 隆

刑事事件の弁護人選任を検討されている方の初回相談は無料【24時間受付】弁護士が対応可能な場合はそのまま直通で無料電話相談が可能です

刑事事件はスピードが重要!今すぐ無料相談